Amazon CloudFrontとは?メリットや料金、S3と組み合わせて使う方法

Amazon CloudFrontとは、AWSが提供するCDN(Contents Delivery Network)サービスです。動画などのコンテンツ配信はVOD(ビデオ・オン・デマンド)事業者などの世界と思われがちですが、ゲームや出版業界なども、独自のコンテンツを配信しており、ハードウェア製品を販売する企業でも、ユーザーとのコミュニケーションの一環として、コンテンツ配信が効果的になりつつあります。本記事では動画やアプリケーション、データを高速で広範に配信できるAmazon CloudFrontについてご紹介します。
Amazon CloudFrontとは
CDNサービスであるAmazon CloudFrontでは、ビジネスや研究活動などで利用する膨大な数値などのデータや、容量のある動画、ダウンロードするアプリケーションソフトウェアやサービス、そして開発者が利用するAPIなどを、安全に高速に配信できます。
Amazon CloudFrontのグローバルネットワーク
Amazon CloudFrontは、世界各地に配置されたポイントオブプレゼンス(PoP)とリージョン別エッジキャッシュを活用し、コンテンツを低レイテンシーで配信します。2026年9月時点で、CloudFrontは50カ国以上・100都市以上に750以上のPoPを展開しており、リージョン別エッジキャッシュも15拠点で運用されています。日本では、成田と大阪にPoPが設置されています。
Amazon CloudFrontのコンテンツ配信とキャッシュの仕組み
Amazon CloudFrontは、オリジンサーバーとクライアントの間に位置し、コンテンツをキャッシュして配信するCDNサービスです。ユーザーからリクエストを受けると、低レイテンシーで応答できる最寄りのPoPから、キャッシュ済みのコンテンツを配信します。キャッシュにない場合は、オリジンサーバーまたはリージョン別エッジキャッシュからコンテンツを取得します。
CloudFrontでは、PoPに加えて、オリジンとPoPの間に配置されたリージョン別エッジキャッシュも活用されます。これにより、オリジンへのアクセス回数を抑えながら、静的コンテンツだけでなく、動的コンテンツやAPIへのアクセスも高速化できます。
Amazon CloudFrontを使うと、オリジンサーバーのファイルのコピーは「リージョン別エッジキャッシャ」とエッジロケーションの「エッジサーバー」にキャッシュされます。クライアントからの配信リクエストには最寄りのエッジサーバーが応答します。エッジサーバーがキャッシュを持っていない場合は、より多くのキャッシュを蓄積しているリージョン別エッジキャッシュからファイルを取得します。リージョン別エッジキャッシュにもキャッシュがない場合にはオリジンサーバーからファイル取得して、エッジサーバーに渡し、エッジサーバーはクライアントに配信する流れとなります。
当社、NHN テコラスではAWSを活用したシステムの構築や構成、運用についてのご相談を承っております。Cloud Chorus(旧 C-Chorus)AWS請求代行&マネージドサービスの資料では、AWSを安く利用できるリセールサービスを始め、クラウドを熟知したエンジニアがおこなうAWS活用を支援するサービスについてもご紹介しています。
Amazon CloudFrontのユースケースと4つのメリット
続いてメリットを中心に、Amazon CloudFrontの利用分野も含めご紹介します。
メリット1.高速配信により手軽に海外展開ができる
上記で、説明したサービスの仕組みにより、Amazon CloudFrontはAWSのグローバルなネットワークと高速処理を活かせるため、海外へのコンテンツビジネスの展開にも手軽に行えます。
コンテンツのコピーを世界各地のエッジロケーションにキャッシュさせ、クライアントからの配信リクエストは、自動的に最寄りのエッジロケーションが選択されますので、伝達速度が速くなり大規模なコンテンツの配信でも、ユーザーはストレスなく利用できます。
メリット2.高いセキュリティ
セキュリティはネットワークレベルとアプリケーションレベルの両方で保護されています。トラフィックとアプリケーションは、AWS Shield 標準の保護機能が追加費用なしで利用できます。また、AWS Certificate Manager (ACM)の機能を使用して、カスタムSSL 証明書の作成と管理も、追加費用なしで行えます。AWSで実行されるアプリケーションへのDDoS(分散サービス拒否攻撃)に対抗するAWS Shield は標準で装備しています。
参考:AWSでSSL証明書を利用するには?AWS Certificate Manager(ACM)の使い方
メリット3.あらゆる場面でのコンテンツ配信の活用
低レイテンシーで、世界中のAWSネットワークが活用でき、セキュリティに優れたシステムであることから、世界中の視聴者への動画配信ビジネスも可能にしています。ビデオストリーミング再生できるパフォーマンスでるため、本格的なVOD使用にも充分にこたえます。Amazon CloudFrontは、動画配信、ニュースサイト、ゲームやソフトウェアの配布、デジタル広告、ECサイトなど、低レイテンシーかつ安定したコンテンツ配信が求められる幅広い用途で活用されています。
メリット4.可用性
Amazon CloudFrontはAWSで汎用的に利用されているAmazon S3や Amazon EC2などとの統合された環境で利用できますので、パフォーマンスのみならず、可用性やセキュリティの点においても優れたCDNサービスとしての利用を実現できます。コンテンツ配信をエッジロケーションに行わせることにより、オリジンサーバーの負荷が軽減されて、結果として可用性が高まります。
また、オリジンサーバーを2つ以上設定することで、障害時にフェイルオーバーの機能を利用できます。プライマリのオリジンサーバーが利用できない場合、もしくは障害発生時に特定の HTTP レスポンスステータスコードを返した場合、セカンダリのオリジンサーバーに自動で切り替わります。
AWS CloudFrontの費用(料金)は従量課金
AWSは基本的に使った分のみの利用料の課金となり、Amazon CloudFrontも同様です。利用する地域により従量課金の単価は異なりますが、グローバルな体制を敷いても、実際に配信されたデータで料金が決定されます。導入にあたっての初期費用や、システムを維持するだけで徴収される月額基本料のようなものは一切ありません。グローバルにコンテンツ関連のビジネスを展開する上でも、そのコストはビジネスの拡大と配信規模に応じたものになるわけです。また、配信データ元のオリジンサーバーとして、AWSのAmazon S3やAmazon EC2、トラフィックの分散を図るロードバランサ―であるElastic Load Balancingを利用する場合には、Amazon CloudFrontへのデータ転送に対しては課金されない仕組みになっています。
無料利用枠と料金プラン
Amazon CloudFrontには、無料で利用を開始できる料金プランがあります。2026年9月時点では、Freeプランで月間100GBのデータ転送と100万件のリクエストが利用できます。
CloudFrontは、利用量に応じた従量課金制のほか、用途に応じた月額固定プランや個別見積もりにも対応しています。料金体系や無料利用枠の条件は変更される場合があるため、導入時にはAWS公式の料金ページで最新情報を確認しましょう。
請求代行サービスを利用してAWS利用料金をさらに割引
利用料金をさらに割引価格で受けたい場合には、パートナー企業の提供する請求代行サービスを利用しましょう。パートナーの請求代行サービスを利用することでAWS利用料がより割引になるケースがあります。
NHN テコラスのAWS請求代行サービスでは、Amazon EC2、S3を組み合わせてCloudfrontを利用する場合、Amacon CloudFrontのアウトバンド通信費用は65%割引になります。
※割引は東京リージョンのエッジロケーションが利用された場合に限ります。
Amazon CloudFrontの使い方
Amazon CloudFrontは、AWSマネジメントコンソール、AWS CloudFormation、AWS CLI、SDK、APIなどから設定・管理できます。
基本的には、配信元となるオリジンを設定したうえでCloudFrontディストリビューションを作成し、キャッシュ動作、HTTPS、アクセス制御、独自ドメインなどを構成します。Amazon S3をオリジンにする場合は、S3バケットを公開せず、Origin Access Control(OAC)とバケットポリシーを設定して、CloudFront経由のアクセスに限定する構成が推奨されます。
Amazon CloudFrontとS3を組み合わせて利用しよう
AmazonCloudFrontを利用する場合、オリジンサーバーに AWSのAmazon S3 、Amazon EC2を利用すると、エッジロケーションへのデータ転送料が無料になることは、料金の項目でもお伝えしたとおりですが、ストレージサービスとなるS3と組み合わせて利用することをオススメします。
Amazon S3の特長
Amazon S3は、画像、動画、HTML、CSS、JavaScriptなどの静的コンテンツを保存できるオブジェクトストレージサービスです。Amazon S3 Standardは、99.999999999%(イレブンナイン)の耐久性を実現するよう設計されており、データは複数のアベイラビリティーゾーンに保存されます。容量をあらかじめ確保する必要がなく、保存データ量に応じて利用できます。
CloudFrontとS3を組み合わせることで、静的コンテンツを世界各地のエッジで配信し、オリジンへの負荷を抑えられます。一方で、動的コンテンツやAPIは、Amazon EC2、Elastic Load Balancing、Amazon API Gatewayなどをオリジンとして利用できます。コンテンツの特性に合わせてオリジンを使い分けることが、パフォーマンスとコストの最適化につながります。
関連記事:Amazon S3(AWS S3)とは?メリットや豊富な機能、料金、使い方をわかりやすく解説
AmazonCloudFrontとAmazon S3を組み合わせるメリット
Amazon S3はAmazon EC2を使うより格段に安くなります。汎用的なストレージ料金のみを比較した場合、Amazon EC2のブロックストレージは月額 0.12USD/1GB であるのに対し、Amazon S3のストレージ は 0.025USD/1GB と5倍近くの差があります。 動的コンテンツはAmazon EC2のブロックストレージに、静的コンテンツはS3のストレージに格納するなど、コンテンツ内容によって分けて利用することでも費用を抑えられます。
Amazon CloudFrontはVOD事業者だけではなく、ニュース情報、ゲームなどのコンテンツ配信、ソーシャルメディア等でのメッセージ情報の交換、デジタル広告やeコマースの分野でもその低レイテンシーさを求めて活用されているのも、大きな存在価値といえるでしょう。
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CloudFrontの利用料金を抑えるAWS請求代行サービス
Cloud ChorusのAWS請求代行では、AWS利用状況に応じた複数の割引プランを提供しています。国内向けWebサイトやキャンペーンサイトなどでCloudFrontを利用する場合は、AWS請求代行個別割引プランにより、CloudFront利用料を65%割引できる場合があります。
適用できるプランや割引条件は、ご利用のAWSサービスや構成によって異なります。CloudFrontを含むAWS利用料金の見直しをご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。
更新日:2026/9/4
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公開日 2021/09/16
最終更新日 2026/09/10